大分県内の観光データを一元化した、「おおいた観光データカタログ」を構築
2026.7.29
マーケティング戦略部 部長 牧田 拡樹 氏
宿泊・消費・市場動向・SNS・販売実績などの観光データは、これまで調査主体ごとに分散し、広域での分析や施策活用が難しい状況にありました。また、アンケート設計や調査手法の違いにより、地域をまたいだ旅行者の動きや周遊実態を十分に把握できていないという課題もありました。
そこで大分県およびツーリズムおおいたでは、分散する観光関連データの一元化等により、分析から施策立案・効果検証までを一気通貫で支える「おおいた観光データカタログ」を構築。あわせて自治体・観光協会地域事業者等向けの研修や運用支援を実施することで、共通データを活用しながら継続的かつ効果的な観光施策の推進体制の構築を実現しました。
- 宿泊者数や旅行消費額などの観光データが調査主体ごとに分散し、横断的な分析が困難だった
- データを施策立案や効果検証に活用できる共通基盤が整備されていなかった
- 観光庁統計、独自QRアンケート、Web・SNS分析、旅行商品、販売実績などを統合した「おおいた観光データカタログ」を構築
- 環境分析・戦略策定・マーケティング施策・効果測定を一元管理できるダッシュボードを整備
- 自治体・観光協会等向けの研修や運用支援を実施し、継続的なデータ活用に基づく効果的な事業の推進を支援
- 分散していた観光データを一つのプラットフォームで閲覧・分析できる環境を実現
- フィルタリングやCSV・PDFダウンロードに対応し、担当者がデータを活用しやすい仕組みを整備
- 2026年2月に一般公開し、県・市町村・観光協会が共通データを活用した効果的な観光施策を推進できる基盤を構築
SUMMARY
導入の背景
訪日外国人の増加などを背景に大分県内の旅行需要は多様化し、観光関連データの重要性が高まっていました。一方で、昨今の人手不足に伴い、地域におけるデータ分析を担う人材が不足しており、限られた人材で効率的かつ効果的なデータ活用を進めるため、大分県の観光分析における基盤の構築が急務となっていました。
このような中、県や公益社団法人ツーリズムおおいたの担当者からは、事業者や自治体がそれぞれの戦略づくりや効果的な事業推進に活用できるよう、データを一元化し誰でも使いやすい形で展開したいという声が上がっていました。
Vponが提供したソリューション
大分県/公益社団法人ツーリズムおおいたとともに、県内の観光関連データを統合した「おおいた観光データカタログ」を構築しました。
TableauやLooker Studioを活用し、観光戦略のPDCAを支える4つの分析カテゴリで構成されています。
環境分析
観光庁統計を活用し、大分県の観光市場の現状を可視化。
- 国内・訪日旅行者の宿泊者数分析
- 宿泊施設タイプ別の宿泊実績
- 国内・海外旅行者の旅行消費動向
戦略策定
独自二次元コードアンケートと観光統計を組み合わせ、ターゲット分析を実施。
- 国内旅行者の周遊・訪問地域分析
- 訪日旅行者の市場別・地域別分析
マーケティング施策
施策実行に必要なデータを集約。
- 旅行商品販売サイト「テッパン!おおいた」のアクセス分析
- Instagram・Facebook公式アカウント分析
効果測定
施策成果を継続的に可視化。
- 旅行商品の販売実績分析
- 観光客受入に関する住民満足度調査
導入スケジュール
実際の「おおいた観光データカタログ」は以下よりご覧いただけます。
おおいた観光データカタログを見る ↗導入後の効果
事業者・自治体向けの研修会
様々な観光データを一元化したDMPは、構築して終わりではなく、観光マーケティングの各プロセスの中でどのように活用するかを具体的に理解し、現場で使われてこそ価値を発揮します。
本事例では、自治体や観光協会、地域事業者等を対象に、データの読み解き方から施策への落とし込みまでを解説する説明会を実施。実際のデータやユースケースを用いながら、環境分析・戦略策定・施策実行・効果検証といった一連のプロセスにおける活用方法を体系的に共有しました。
これらの説明会は二度にわたって開催され、参加者が自らデータを活用し、施策の改善につなげていくための実践的なスキルと視点の習得を支援しました。
今後の展望
県やツーリズムおおいたの担当者様からは、地域が求めるデータを充実させたいという意向や、市町村別の比較をより可能にさせ、地域データとの連携を進めたいという展望が示されています。
調査を実施するだけでなく、結果を活かした効果検証まで一貫してサポートできる体制を築くことで、自治体や観光協会等が安心してデータに基づいた戦略を構築し、効果的な施策を推進できるデータドリブンな環境づくりを、今後も続けていく方針です。
お客様の声
<大分県様> 継続的な活用を見据えた伴走支援
DMPの構築にとどまらず、観光施策の中でデータをどのように意思決定へ結びつけるかまで具体的に示していただけた点が非常に印象的でした。セミナーや説明会を通じて、抽象的になりがちなデータ活用を実務レベルまで落とし込んでいただけたことで、現場の担当者が自信を持って施策に活かせるようになりました。今後も、県域DMOであるツーリズムおおいたと連携しながら、地域でのDMP活用推進の取組に期待しています。
大分県観光局観光政策課
山田 健太氏
<公益社団法人ツーリズムおおいた様> 地域におけるデータ分析能力向上
当団体は都道府県DMOとして、データ分析に基づく施策展開が求められており、今回の構築において、データ分析における考え方や分析手法等を学ぶことができ、とても有意義でした。今後は、構築したDMPを活用し、地域のデータ分析並びに効果的な事業への活用に向けた伴走支援により力を入れていく方針であり、引き続きVpon JAPAN様とともに伴走支援を行うことで、大分県のデータドリブンな環境づくりが実現できると考えています。
公益社団法人ツーリズムおおいた
平岡 陽気氏
大分県(役割:DMP構築主体)
組織名
観光局観光政策課
所在地
大分県大分市大手町3丁目1番1号 県庁舎本館 7階
公益社団法人ツーリズムおおいた(役割:DMP運用・地域への伴走支援)
組織名
公益社団法人ツーリズムおおいた
所在地
大分県大分市大手町3丁目1番1号 県庁舎本館 7階