こんなに違う!?中華圏の言語と文字

こんなに違う!?中華圏の言語と文字

你好!

 

皆さんもご存知のこの挨拶。皆さんだったらなんと読みますか?恐らくほとんどの方は「ニーハオ」と読むかも知れません。

しかし、一部 の地域では違う読み方をすることがあります。

例えば香港では你好を「ネイホウ」と読みます。

なぜ香港では你好は「ニーハオ」ではないのでしょうか。

その理由は香港では広東語が日常的に使われているからです。

広東語と中国語では同じ漢字であっても発音やイントネーションが違うため、広東語話者と中国語話者が会話をしてもほとんど通じません。

言葉だけではなく、文字にも違いがあります。

台湾も香港も中国も皆さんご存知のように漢字を使いますが、台湾や香港では繁体字、中国では簡体字が一般的に使われています。

インバウンド対策を行う上でこれらのことを理解しないとターゲットにしたい国籍の人たちには見向きもされないかも知れません。

ということで、今回は中国、台湾、香港の言語と文字の違いを国ごと見てみましょう。

■中国

こんなに違う!?中華圏の言語と文字1

言語

いわゆる皆さんが街中でよく聞く中国語です。日本では北京語(中国では普通話)と言われることもあります。

中国は広いため地域ごとに方言あったり上海語や広東語などの全く違う言語が日常言語として話されることがありますが、中国語教育が広く行われているため国民のほとんどが中国語を理解し、話すことができます。

 

文字

中国では政府が簡体字を正式な字体として認めているため、街中やメディアでも使われる文字は簡体字です。(寺院や古書、歴史ドラマではしばしば繁体字が見られます。)

簡体字は部首がしばしば省略化されます。そのため、日本人にとっては非常にわかりづらく感じます。

この文字は比較的新しい文字で、シンガポールなどでも華人向けに簡体字が使われています。

■台湾

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言語

台湾も中国語が公用語として使われています。しかし中国とは語彙や発音が異なることがあり、台湾の中国語は日本では「台湾華語」(台湾では國語)と呼ばれ、区別されます。

発音の仕方や語彙で中国からの旅行者か台湾からの旅行者かを見分けることもできます。

台湾南部などの一部では台湾語と呼ばれる閩南語や客家語などの方言も頻繁に使われます。台湾の交通機関では中国語のアナウンスとともに台湾語と客家語のアナウンスもされます。これらの方言も広東語同様に中国語話者と会話してもほぼ通じません。

 

文字

街中では頻繁に繁体字が見られます。繁体字は簡体字に比べると画数が多いのが特徴です。繁体字は日本の旧字体に近いため、日本人にとっては繁体字の方が簡体字より読みやすく感じるかもしれません。

台湾ではそのほかにも「注音符号」というものがあります。注音符号とは発音記号のことで、日本のひらがなのようなものです。中国では拼音と呼ばれる表記でローマ字で発音を表しますが、台湾では注音符号がど広く使われます。

パソコンのキーボードやスマホの入力を注音符号にしている台湾人も多く、街中ではたまに注音符号で書いてある看板や商品を見かけることもあります。

こんなに違う!?中華圏の言語と文字6

■香港

こんなに違う!?中華圏の言語と文字4

言語

香港では広東語と英語が共通語として話されます。日常的には広東語が使われ、香港住民の9割が広東語を理解し、話すことができます。交通機関のアナウンスやテレビなどの映像メディアも広東語がメインになります。映画においても広東語映画が独自に発達し、「香港映画」として世界に流通している例もあります。

広東語は中国語とは発音や文法が違うため、広東語と中国語で会話をしてもほとんど通じません。そのため中国語話者と会話をするときには中国語を使用することが多いようです。

英語はイギリス植民地時代の名残として残されており、その影響があってか香港で話される広東語は文中に頻繁に英語が混じ流ことがあり、中国の方言としての広東語とは多少毛色が異なるものになります。

 

文字

あくまでも広東語は口語(話し言葉)のため繁体字の中国語が使われますが、同じ繁体字でも台湾とは文字や文法に多少違いがあります。

また、街中では元々口語である広東語を文字化した方言字というものが使われることがあります。広東語話者の間では方言字でやりとりが行われることがあるほか、香港の一部メディアでも方言字を用いられています。

広東語の方言字は基本的に繁体字が使われますが、中国語とは違う文字や文法が使われることがあるため、広東語圏以外の人々には通じません。

■まとめ

中国や台湾、香港は「中華圏」という括りであっても、文化や歴史的背景などに違いがあることから文字や言葉に大きな違いが生まれます。

中華圏のインバウンド向けに向けて何かを発信する際は中国語だけではなく、台湾語や広東語、またその他の中国各地の方言を使うことでその地域の人々に親しみを持ってもらうことができるかも知れません。

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