【第4回】DMPは“作って終わり”では機能しない

DMPは“作って終わり”では機能しない
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こんにちは。Vpon 観光DMP開発推進チームです。

これまでのシリーズでは、観光DMPが使われない背景や、その解決に向けた設計の考え方について整理してきました。そしてシリーズ最終回となる今回は、最も重要でありながら見落とされがちなテーマ、 「運用」についてお話しします。

本シリーズのこれまでの記事はこちら
OPERATION

なぜDMPは“運用”で差がつくのか

観光マーケティングは、一度施策を実施して終わるものではありません。環境分析を行い、戦略を立て、施策を実行し、その結果を検証して次につなげる。この一連のプロセスを、継続的に回していくことが求められます。
つまりDMPも同様に、一度構築して終わりではなく、“回り続ける仕組み”として機能してこそ価値を発揮します。

PROBLEM

なぜDMPは“止まってしまう”のか

しかし現場では、DMPの活用が途中で止まってしまうケースが少なくありません。
例えば、

誰が、いつ、どのように見るのかが決まっていない。

会議や意思決定の場で使われていない。

KPIの達成状況が評価や次の施策に結びついていない。

こうした状態では、どれだけ優れたダッシュボードであっても、次第に使われなくなってしまいます。

SOLUTION

現場に定着させるためのポイント

では、どうすればDMPは現場に定着するのでしょうか。ポイントは、シンプルです。「業務の中に組み込むこと」です。
例えば、

定例会で必ずデータを確認する。

KPIの進捗をもとに議論を行う。

施策の評価や意思決定にデータを活用する。

こうした仕組みがあることで、DMPは“特別なツール”ではなく、日常業務の一部として使われるようになります。

PEOPLE

人材というもう一つの鍵

もう一つ欠かせないのが、人材の視点です。
データを読み取り、そこから示唆を導き、施策につなげる。この一連の流れを担える人材がいて初めて、DMPは真価を発揮します。しかし実際には、この部分に大きなギャップが存在しています。多くのDMOや観光協会では、DMPの構築や導入までは進んでいるものの、それを観光マーケティングの意思決定にどう活用するかまで踏み込めていないケースが少なくありません。だからこそ重要なのが、「観光」と「データ」の両方を理解し、意思決定につなげられる人材の育成です。

単に分析ができるだけでなく、

  • 観光の構造(来訪・回遊・消費)を理解する
  • KPIと施策の関係を説明できる
  • データをもとに次の打ち手を導く

といった視点が求められます。そしてこうした人材は自然には育たず、教育や研修、伴走支援を通じて「使いこなせる状態」を組織としてつくっていくことが不可欠です。DMPは“作れば使われる”ものではなく、“使える人材がいて初めて機能する仕組み”です。
その意味で、DMPの活用においては、構築だけでなく人材育成まで含めた設計が重要になります。

DMPの価値は”可視化”ではない

本質は
プロセスがつながっていること

SUMMARY

観光DMPで成果を出すために重要なこと

ここで改めて、DMPの価値について考えてみます。それは単に、データが見えることではありません。データをもとに意思決定が変わり、施策の内容が変わり、最終的に成果が変わること。この一連の変化が生まれて初めて、DMPは意味を持ちます。

活用事例
データ活用の分断を解消し、根拠に基づく観光施策を実現した事例

大阪観光局では、観光データの分断を解消し、全市町村が共通指標で施策を検討・改善できる「大阪観光データハブ」を構築。データを“見る”だけでなく、“意思決定に使う”基盤づくりを支援しました。

大阪観光局の事例を見る

───── おわりに ─────

本シリーズでは、観光DMPについて次のポイントをお伝えしてきました。
使われない原因は「データ不足」ではなく「プロセスの断絶」にあること。
・重要なのは、KPIを軸とした設計と構造であること。
・環境分析から効果検証までのプロセスを一体でつなぐ必要があること。
・そして、その価値は運用と人材によって決まること。

DMPは単なるツールではなく、観光マーケティングを前に進めるための“仕組み”です。

もし今、DMPの活用に課題を感じているのであれば、個別の機能やデータではなく、設計・プロセス・運用を一体として見直してみてください。そこに、次の一歩につながるヒントがあります。

また、具体的な進め方や、自組織に合わせた実現方法について知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

全国のDMPが共通のマーケティングプロセスのもとで機能し、それぞれの地域の取り組みが、日本全体の観光の成長へとつながっていくことを願っています。

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