下記は、Podcastの内容をAIがテキストでサマっています。是非テキスト情報と共に、Voiceで聴いていただければ幸いです。
Podcast第8回は、また一人で話しました。テーマは「月曜の朝」。朝いちばんに何を見て、何を聞き、何を嗅ぎ、何に触れるか。それがその日を決め、その1週間を決め、積み重なって四半期・1年・そしてビジョンの体現につながる——という話です。後半は、そこから派生して「評価と悪口の違い」「抽象度の階段」「無意識を意識に上げる」「AI時代に人間がやるべきこと」まで、ディレクター会議で話したことも含めて、雑感のまま語っています。
月曜7時のオフィスで、僕がやっていること
月曜の朝は、だいたい7時から7時半にはオフィスにいます。早いときは6時台。それでも掃除の業者の方はもう掃除を終えているんですよね。いったい何時に来てくださっているのか。本当に日々感謝です。
早く行くと当然一人なので、オフィスをぐるっと一周しながら「今週はどんな1週間にしようか」とぼんやり考えます。うちのオフィスは緑が多いので、先週まで芽がなかったところに新しい芽が出ていたり、明らかに伸びている植物があったりする。植物でさえ1週間、1日単位で成長している。人間も成長しなきゃな、と気持ちを新たにさせてもらう時間です。
そのあとのルーティンはこんな感じです。
- エントランスホールの窓を開け、玄関を開放する
- 自分の部屋の窓とブラインドを全開にして、光を取り込む
- 掃除は入っているけれど、気になるところをざっと整える
- 環境音楽をかける
- お香を焚く(最近はチャコール〈炭〉のインセンスを導入。この日は檜のオイル、普段は茶葉を炙ってお茶の香りを漂わせる)
これを一通りやると、本当に心が洗われる。「1週間、楽しもう、頑張ろう」という気持ちになります。
一方で、もし朝起きてから出社するまでずっとスマホを触り、SNSや嫌な感じのニュースやアクシデントを目にしていたら。その日一日は、どうしてもそういう忙しく喧騒的な思考に傾き、入ってくる情報もコミュニケーションも全部そちらに引きずられていく。人間には「最初に見たものに引っ張られる」性質があるからです。
プライミング——一日の成果は「朝、最初に触れたもの」で決まる
心理学ではこれをプライミングと呼びます。先に触れた刺激が、そのあとの思考や行動を無意識に方向づける効果のことです。「人の印象はファーストインプレッションが9割」と言われるのも、まさにこれだと思っています。
大事なのは、見るものだけではないということ。鼻で嗅ぐもの、食感も含めた味覚、肌に触れるもの。五感を通して脳に入ってくるものすべてが、その日のパフォーマンスに影響する。
そして、これはある程度コントロールできる。着るもの、住む場所、食べるもの、関わる人、見る情報媒体。全部、自分で選べます。
リラックスした状態で、好きなことに果敢にチャレンジしていく人生を歩みたい。だったら、コントロール可能な心理作用にはぜひトライしていくべきだと思うんです。僕もまだ道半ば、実践途上ですが、日々いろいろ試しています。
(プライミングについては、過去のnote記事と過去回でも詳しく話しています。※記事リンク)
凡事徹底は、一緒に働く仲間のため
僕はオフィスのあり方について、けっこう口うるさいほうです。人をお迎えするときのプロトコル、自分たちがどう見られたいか。そして何より、一緒に働く仲間が気持ちよく働ける環境であるために、どうあるべきか。
日々の掃除も、身の回りの整理整頓も、されていないと嫌なんです。それは自分自身の性分でもあるし、仕事のパフォーマンスを上げてくれるからでもある。
でも一番の理由は、一緒に働くメンバーが少しでも気持ちいいと感じる環境であってほしいから。意識では感じなくても、無意識では絶対に感じている。だから、それぞれがみんなのために配慮する。オフィスは常に綺麗にしよう。緑あふれる、いい「気」が流れているオフィスでありたいと思っています。
朝の90分で、1週間をイメージしてしまう
僕のカレンダーには、月曜の朝8時から9時半に集中枠が入っています(実際は7時過ぎから始めているのですが)。環境整備を終えたら、90分集中して、その週の業務を整理し、スケジューリングして、頭の中で1週間を一通りイメージしてしまう。
このとき流しているのは、ゾーンに入れそうな音源です。ハイパフォーマンス集中用の音源、パチパチと燃える火の音(護摩修行ではないですが、あの音は「中に入っていく」感じにさせてくれます)、海の波、川のせせらぎ、鳥のさえずり。そういう環境音を混ぜながらやっています。
もちろん、イメージした通りにいかないこともあります。でも、最初にいいイメージを持てると、月・火・水・木・金の5日間がすごくうまく循環する感覚がある。実際にいい商談ができたり、社内外でいいコミュニケーションが取れたり。経営をしていると、億劫なことでもポジティブなことでも「前に進めなければいけない」局面が必ずあるのですが、それを躊躇なく行動に移せる。その体感があるので、月曜の朝は非常に大事にしています。
朝会の「Vpon Way」読み上げも、プライミングです
毎週の朝会では、ミッション、ビジョン(ゴール)、そして行動指針であるバリュー=Vpon Wayを確認しています。Vpon Wayは8つの言葉に落とし込んであって、毎週読み上げながら一つひとつ意識に上げる。さらに、その週のシチュエーションに合わせて「自分がフォーカスすべき言葉」を各自が選び、自分の言葉で1週間に向けた表明をしてもらっています。
一見ランダムなようで、これはめちゃくちゃ重要な作業です。自分に順番が回ってこなかったとしても、8つの言葉をただ眺めるのではなく、意識に上げて「実際にどうするか」を考えたほうがいい。そうすると間違いなくその通りに1週間が進むし、物事が円滑に回るようになる。これも僕の体感として、かなり実感があります。
会社としてのミッション・ビジョン・バリューは、大きなゴールからブレイクダウンしてきたものの一つに過ぎません。でもそれは「組織の歯車」という意味ではなくて、同じ方向に向かって進んでいく人間の営みとして、非常に重要な作業だと思っています。
チームには、チームの「Way」があっていい
最近、Googleのマネジメントの本を読んで、ディレクター陣とも話していることがあります。
会社のミッション・ビジョン・バリューは、抽象度が高い。すべてを包含するからこそ、当然、抽象化された表現になります。それでいいんです。でも現実のオペレーションは、そうもいかないときがある。
営業第一本部、営業第二本部、マーケティング、キャンペーンマネジメント、バックオフィス。それぞれに持ち場があります。だとしたら、会社の方向性に対して「自分たちのチームはどうあるべきか」を、チームならではの言葉で持っていていいんじゃないか。
Vpon Wayを咀嚼するとはどういうことか。例えば一つのキャンペーンを回すうえで「ゴール志向」とは具体的に何なのか。「スピード」とは、「チャレンジ」とは何なのか。それを言語化して、チームで共通認識として持てていたら、言葉の定義のギャップも、コミュニケーションのズレも減っていくかもしれない。仮説ですが。
これは「重要度と緊急度のマトリックス」で言えば、重要だけど後回しになりがちな仕事の典型です。だからせめて月曜の午前中は、チームを預かるマネージャーがそういうことを考える時間にしてほしい。「チームWay」をアップグレードしていきたいと、日々感じています。
評価と悪口の違い——同じ内容を、本人の前で同じトーンで言えるか
今日のディレクター会議でも触れたことです。人間なので間違えるし、人が集まればグループ化したがるし、意見の合う合わないで対立しがちです。対立自体は全然いい。
ただ、僕らはビジネス組織なので、最低限のプロトコル——Vpon Wayに沿って同じマインドセットで事にあたる、という規律——がある。そのうえにビジネス上の目標があり、割り当てられたロールがあり、個人ごとのKPIがあり、期待と実際のパフォーマンスに応じた評価が入る。当たり前の話です。
評価やフィードバックの場面で、僕が大前提として日々気をつけているのは、
同じ内容を、同じトーンで、その本人をその場に呼んでも、そのまま伝えられるかどうか。
これが、評価と、悪口・陰口・人格否定との決定的な違いだと思っています。
僕らがフォーカスすべきは、ロールとKPIと実際のパフォーマンスのギャップであって、その人の人格ではない。営業なら、目標に対してどれくらい行っていて、どれくらい行っていなくて、なぜ行っていないのか。その話と、人格は関係がない。もし人格に踏み込まざるを得ないフェーズがあるなら、本人としっかり話せるかどうかが大事です。
ここが曖昧になると、不満が不平不満になり、悪口になり、陰口になり、第三者を経由して本人に伝わり、チームの空気が悪くなる。それはプロのチームじゃない。だからもう一度そこを念頭に置いて、日々コミュニケーションしようよ、と話しました。
そもそも僕たちは、仲良し集団ではないし、サークル活動をしているわけでもない。ある目的に向かって、みんなで協力して事を成す。そのために役割があり、目標があり、評価があり、それに応じた処遇がある。会社と個人が互いに責任を持ち合うプロの組織である、というのが前提です。そのうえで、働く姿勢、人への接し方といった「人としての姿勢」が欠けていたら、KPI以前の問題だと思っています。
抽象度の階段を、登ったり降りたりする
僕はよく「抽象度の高さ」の話をします。朝会でも繰り返し話しているテーマです。
会社には代表がいて、ディレクターがいて、チームがあって、メンバーがいる。これはどちらが偉い・偉くないではなく、事を成すために必要なフォーメーションに過ぎません。そのうえで、チーム同士の対立やコミュニケーションの問題は、僕から見ると「大したことないこと」でやり合っていることが多い。
そんなときに試してほしいのが、抽象度を一段上げてみることです。チームリーダーなら、チームを束ねているポジションの視点で。営業なら、キャンペーンをデリバリーしてくれるキャンペーンマネージャーの立場で。バックオフィスなら、営業の立場で。「自分の一つ上の階層、あるいは隣のチームを束ねる部門長になったら、どう考えるか」。
僕は組織の一番抽象度の高いところから物事を見ざるを得ない立場ですが、それは「ヒエラルキーの上」から見ているのではありません。半年後、1年後、10年後という未来から今を見ている感覚で運営しています。そこまで思考を広げてみると、「なんでこの人はこのチームのこの人に、今そんなことを言うんだろう」「なんでバックヤードが片付いていないとあんなに嫌がるんだろう」が、うっすら分かるかもしれない。想像してみるだけで、相手への配慮はだいぶ変わると思います。
そして同じくらい大事なのが、抽象度の階段を降りること。抽象度の高いところでだけ喋っていても意味がない。現場に降りて、お客様にも会う。炎上の大変さも、プロジェクトを一つひとつ回す大変さも、やってきたから分かる。そのうえで「でも、なぜ」というところまで降りて話を聞き、判断する。まだまだ自分のコミュニケーションが至らず、現場に複雑性を生んでしまうこともありますが、登ったり降りたりを日々やっています。
ここまで考えると、評価と悪口の違いも、優しさと甘さの違いも見えてきます。何も考えずに「いいよ、OK」とノールックで承認してしまう人は、無意識に「その場の自分さえ良ければいい」という発想になっているのかもしれない。僕はそれを避けたいので、無意識でやり過ごしてしまいそうなことを、あえて意識に上げるようにしています。
無意識を意識に上げる訓練——かかと、つま先、かかと、つま先
無意識の力は、本当にすごい。人の思考・行動・現実に見えてくる現象は、9割以上(90%、95%、99%と諸説あります)が無意識が生み出しているという話があります。「意識でコントロールしている」というのは人間が陥りがちな傲慢な感覚で、実際は無意識レベルがその人の世界を作っている、と思ったほうがいい。
だから、日々の無意識の思考の癖、行動の癖を一回意識に上げてみる。卑近な例で言えば、「なぜ自分はコーヒーを選んでいるのか。なぜこの場面で紅茶ではないのか」まで含めて。
これは仏教の各宗派が教えている瞑想の方法でもあります。座って目を閉じる瞑想だけではなく、歩行瞑想や、食べながら行う瞑想がある。
普段歩いているとき、僕らは足の運びを意識しません。目的地があれば無意識が勝手に連れて行ってくれるので、通ってきた道さえ覚えていないくらい自動で歩ける。車の運転も同じで、マニュアル車のクラッチ操作も、慣れれば考えなくてもできるようになる。無意識の力です。
(ちなみに「高いゴールさえ掲げれば、あとは無意識が勝手にそこへ登っていく」というのが認知科学コーチングの仕組みですが、その話は今日は置いておきます。)
歩行瞑想では、これをあえて意識に上げます。左足のかかとがついた、つま先がついた、右足のかかとがついた、つま先がついた——と意識しながら歩く。それだけで「無意識を意識に上げる」訓練になる。続けると、物事を俯瞰して、当たり前のことが当たり前じゃないという発想ができるようになるそうです。
無意識そのものはコントロールできません。でも、無意識がいかに現実世界を作り出しているかの実感がつかめると、「無意識に何を落とし込めばいいか」に時間を使えるようになる。それが、この訓練の意味だと思っています。
AI時代に人間がやるべきこと、そして Vpon Way
AIがこれだけ発達してきて、ホワイトワーカーの仕事のスキルやクオリティは、局面を切り取ればもうAIには勝てません。勝てるわけがないし、勝つ必要もない。AIができることはAIに任せればいい。今、世界中の組織がAIをどうオペレーションに組み込むかしか考えていないし、僕もそうです。
ただそれは、人間を排除するということではなく、人間には人間のもっとやるべきことがある、ということ。人間は物質なので、常にエネルギーを発しています。「気」と言ってもいい。陽の気を発する人もいれば、陰の気を発する人もいる。AIにはないものです。
だから僕は、Vpon WayはVponで活躍するためだけのものではなく、AI時代に人間として活躍するための当たり前のマインドセットだと思っています。Vpon Wayを実践していれば、AI時代においても人間として活躍できる。そう信じています。
「楽勝とは言えない職場で働きたいですか?」
とはいえ、ビジネスは競争です。どれだけ崇高なミッションを掲げていても、組織として存続していなければミッションは叶えられない。同じことをしようとしている競合はいるし、抽象度の低いところでは競争に勝っていかなければいけない。そういう現実が、パラレルワールドのように並行して走っています。
だから、どういう人をお迎えしていくべきか。Vpon Wayを体現できる人、AI時代だからこそ求められる人格を持った人。それに加えて、僕がすごくいいなと思ったのが、『Scaling People』という本に書かれていた、決済企業Stripeの採用面接の話です。朝会のスライドでも共有したのですが、Stripeでは候補者に**「楽勝とは言えない職場で働きたいか」**と聞くそうです。
飛ぶ鳥を落とす勢いで成長しているベンチャーでも、これを聞く。要は、リバウンド・メンタリティがあるかどうか。楽勝な局面ばかりじゃないけれど、劣勢のときに笑ってチームでソリューションを考え、事に当たれるかどうか。
言葉は違っても、楽天やソフトバンクにも同じ空気を感じます。一代であれだけの帝国を築いた三木谷さんや孫さんの会社は、イケイケでクールでかっこいいのに、泥臭さがあって「楽勝じゃねえんだよ、ここは。行くぞ」というノリをどこかでまとっている。しかも上場企業としてコンプライアンスもしっかり整えている。そのバランスです。
僕の大好きな『ビジョナリー・カンパニー2』には、「規律」の軸と「起業家精神」の軸のマトリックスがあって、グレートカンパニーは右上に位置する、という話があります。どちらに触れすぎていてもグレートではない。時には起業家精神側に寄っていないとチームの熱が保てないし、上場準備のフェーズなら規律をどう保つかが問われる。会社の置かれた立場、マーケット、キャッシュの有無で最適な交差点は変わりますが、総じて右上にいるべきだし、多少どちらかに振れても「より高いところ」にあれば、それはいい会社なんだと思います。
もちろん、どんな会社でも課題は起きます。人間の集団なので起きる。でもそれをどう修正するか——法人格としてのリバウンド・メンタリティがあるかどうかが大事なんだろうなと、見ていて思います。
VISIONARY NIPPON、Vpon。「外貨を稼ぐ」という抽象度の低い話にとどまらず、共通の目線感として「100兆円市場を牽引する存在」(※100兆円は当社試算)と言っていますが、その先には「日本が世界を救う」というミッションレベルの話がある。会社として事を成していくうえで、楽天やソフトバンクはいいお手本だし、Vponもそういう存在になっていきたいと思っています。
まとめ
- 一日の成果は「朝、最初に触れたもの」で決まる。プライミングは五感すべてに働き、そしてある程度コントロールできる
- 月曜の朝は、窓を開け、光を入れ、香を焚き、90分で1週間をイメージする。いいイメージから入ると、5日間がうまく循環する
- 朝会でVpon Wayを「意識に上げる」のもプライミング。順番が回ってこなくても、8つの言葉から自分の一語を選んでほしい
- チームには、チームの「Way」があっていい。ゴール志向・スピード・チャレンジが現場で何を意味するか、マネージャーが言語化する
- 評価と悪口の違いは、本人の前で同じ内容を同じトーンで言えるか。フォーカスするのは人格ではなく、ロール・KPI・パフォーマンスのギャップ
- 抽象度の階段を登り、そして降りる。一つ上の視点と、現場の視点の両方を持つ
- 無意識を意識に上げる。かかと、つま先、と意識して歩くだけでも訓練になる
- Vpon Wayは、AI時代に人間として活躍するためのマインドセット。AIに勝つ必要はない
- 「楽勝とは言えない職場で働きたいか」。規律と起業家精神の両方を持った、リバウンド・メンタリティのある会社でありたい
次回は、僕が研究テーマとして相当なお金をかけている「音」——機能音源や特定の周波数で内面を整える話——をする予定です。今回は目安の30分を超えて40分話してしまいましたが、週1ペースで配信していきます。